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執筆者の写真のらぼ爺

甲府大空襲 


 「戦時下の体験記」に投稿したO氏は、居酒屋でたまたま出会った一つ年上の飲み友達だが、偶然にも同じ小学校に通っていたことが分かり親しくなった。出会うたびに昔し話に花を咲かせていたが、ある時「あなたの家近くでB29が墜落したよね」と唐突に質問してきた。藪から棒の質問に「はぁ~」である。そんな大事件であれば、幼少期とは言え絶対覚えているもんだが、私の頭の片隅にもそのような大事件の記憶はない。O氏はなかなか譲らないので後日ネットで調べてあげた。確かにB29は墜落していたが、我が家から直線距離で3km先の畑(現在日通自動車学校)だった。当時私ら家族は疎開していたので親さえ知る由しもないが、当のO氏は見に行ったと言うのに、思い込んだら100年目、杉並一の穀倉地の田んぼだと信じ込んでいたようだ。O氏の原稿が訂正されたのは言うまでもない。

 さて、棚の奥にしまい込んでいたのを久し振りに手にとってみたら、甲府の二文字が目に入った。このような体験記にしては文章力のある人のもので、家族が逃げ回る様子がリアルに書かれていた。想像を絶した体験だったことが分かる。

 我々シニアは、平和を甘受し年金制度の恩恵を受け、のびのびと余生を過しているが、山梨県に縁が出来た機会に75年前の甲府の一端を知って、夢も希望も一瞬に消え去ってしまった犠牲者に思いを寄せてはどうかなと文章をアップしました。

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